食べるの注意!高血圧の人が避けるべき恐ろしい食品とは

健康

常に血圧が高い人は、塩分と糖分の摂取量に気をつけなければなりません。しかし一般的に、私たちは自身が摂取する塩分の4分の3以上について、どこから摂取したのか分かっていないと言われています。

あなたがよく買うチーズの種類から調味料に至るまで、多くの食品に塩分、糖分、脂質が含まれています。こうした食品について理解することで、余分な摂取を避けることができ、ひいては血圧を下げることができるのです。それでは、高血圧症の人が避けるべき食品についてご紹介しましょう。

チーズを食べる量に気をつけよう(正しいチーズを選ぼう)

A saleswoman reaches for a cheese wheel. Jens Kalaene/picture alliance via Getty Images Jens Kalaene/picture alliance via Getty Images

高血圧症の人はチーズをまったく口にしない方がいいと信じられていますが、実際にはチーズを食べてもいいのです。ただ、チーズの種類によって摂取しても良い量は異なります。ハート・ヘルス誌によると、チーズの中には海水よりも塩分を多く含むものもあるようです。たとえば、フェタチーズ、ハルーミチーズ、ロックフォール、アメリカンチーズなどがこれに当たります。

飽和脂肪や塩分が少ないチーズを探しているのであれば、モッツァレラチーズやカッテージチーズを選びましょう。低脂肪チーズも忘れないでください。通常のチーズと比べて25%脂質が少ないのに味は変わりません。食べる量さえ気をつけていれば、心配せずにチーズを食べることができます。

ソフトドリンクを多く飲む=高血圧

Two girls pour soda at the 'Taste It!' exhibit in the World of Coca-Cola. Jeffrey Greenberg/Universal Images Group via Getty Images Deborah Feingold/Corbis via Getty Images

研究の結果、ソフトドリンクを控えることで血圧が上がるのを防ぐことができると示されています。2011年、ロンドンのインペリアル・カレッジの科学者らは、日常的にソフトドリンクを飲んでいる被験者2,700名について調査を実施しました。1日に1本以上甘味料の入ったソフトドリンクを飲む人は、比較的血圧が高いことが確認されました。さらに、ソフトドリンクを多く飲む人ほど、高血圧の人の割合は高くなっていました。

研究により、グルコースやフルクトース、塩分がその原因であることが分かりました。これらはたいていのソフトドリンクに使われている甘味料・保存料です。幸い、ダイエット・ソーダでは同じ結果になりませんでした。また、1日あたりに摂取するソフトドリンクを1本減らすだけでも、血圧に良い影響を及ぼすことが明かになったのです。

デリ・ミートを買うべからず

A customer chooses from preserved sausages and hams at a supermarket. Sam Tsang/South China Morning Post via Getty Images Sam Tsang/South China Morning Post via Getty Images

あらかじめスライスされてパックに入った肉は、塩の塊のようなものと言えます。総菜販売店などで売られているわずか56グラムほどのランチョンミートには、ナトリウムがおよそ500ミリグラムも含まれています。七面鳥のように脂肪分が少ないとされるものでさえ、たった3枚のスライスに1,000ミリグラムも含まれているのです。さらに、ジェノバ1人分には910ミリグラムものナトリウムが含まれています。

このようにあらかじめスライスされたハムをマスタードやピクルス、チーズと共にサンドイッチに挟めば、結果的により多くの塩分を摂取してしまうことになります。サンドイッチに白い食パンを選べば、平均して200~400ミリグラムのナトリウムを追加することになります。肉を買って自分で調理をした方が体のためには良いのです。

コーヒーにまつわる議論、ついに決着か

A woman holds a to-go cup of coffee on the street. Mario Tama/Getty Images Mario Tama/Getty Images

ハーバード・ヘルス・パブリッシングによると、コーヒーが血圧と関係しているという研究には賛否両論あるようです。しかし、こうしたすべての研究を再調査した結果、スイスの科学者らは、エスプレッソには通常のカフェインと比べて血圧を急上昇させる働きがあることを明らかにしました。しかし奇妙なことに、カフェインを含まないエスプレッソであれば、この急上昇は見られないのです。

一方、ハーバード大学の研究者らは、たとえコーヒーを日常的にたくさん飲んでいたとしても、心臓疾患とコーヒーの間には何ら繋がりはないことを明らかにしました。どういうことなのでしょうか?つまり、これは人によるということなのです。コーヒーを飲んだ後でも特に健康に影響を感じないのであれば、引き続き、適度にコーヒーを楽しむといいでしょう。ただし、カフェインの影響を感じる体質なのであれば、カフェインを摂取しないようにした方がいいでしょう。

糖分、塩分よりも有害

A girl is holding a Freestyle Libre blood glucose meter with far too high a blood glucose level next to plates of cake, milk and lollipops in her hands. Jens Kalaene/picture alliance via Getty Images Jens Kalaene/picture alliance via Getty Images

高血圧症であれば、誰しもが塩分摂取量に注意するようになります。しかし、2014年の研究から、糖分は塩分よりも血圧に悪いということが明かになりました。オープン・ハートに掲載された研究では、糖分はインスリン分泌を増加させるため、心拍数が上がり、血圧が上昇するということが示されています。

この研究によると、2週間の間多くの糖分を摂取した被験者は、血圧に目立つ変化が現れたと示されています。研究者らは、高血圧症の人は塩分が引き起こす害よりも、糖分摂取量にもっと注意を向けるべきだと主張しています。

トマト缶に要注意

Worker wearing gloves holds a heart-shaped tomato. Reddit/u/candles_in_the_dark Reddit/u/candles_in_the_dark

缶詰や瓶で売られているほとんどのトマトソースはナトリウムを保存料として使っています。米農務省(USDA)によると、一般的なマリナラソース(トマトソース)半カップには400ミリグラム以上ものナトリウムが含まれており、トマトジュース1カップには600ミリグラムもナトリウムが含まれています。ソースをきちんと計量して使わなければ、知らない間にたくさんの塩分を摂るようになってしまいます。

幸い、食科学・栄養(フード・サイエンス・アンド・ニュートリション)誌の研究は、塩分を含まないトマトソースは、血圧やコレステロール値を下げる働きがあることを明らかにしています。米国心臓協会は、トマト缶を買わずに自分で作れるよう、トマトからソースを作れるレシピを公開しています。もしトマトソースを買おうと思うのであれば、減塩のものを選ぶようにしましょう。

赤身肉の調理方法にご注意を

A cooker puts salt on beef in a traditional grill restaurant. EITAN ABRAMOVICH/AFP via Getty Images EITAN ABRAMOVICH/AFP via Getty Images

これまでに多くの研究によって赤身肉は高血圧によくないと指摘されていますが、新たな研究で、血圧に悪影響を及ぼすかどうかは調理方法によるということが示されました。2018年、研究者らは16年間にわたる赤身肉と魚の調理方法に関する研究をまとめたものを発表しました。その結果、たとえば直火で焼くなど高温での調理が高血圧のリスクを高めると結論づけています。

肉や魚を網焼きなどの直火で調理する人は、オーブンなどで調理する人に比べて高血圧症になる確率が17%高かったのです。また研究者らは、焼き過ぎなどの焦げは体内の炎症反応を増加させ、血圧の上昇に繋がるとしています。赤身肉を食べる頻度ですが、これは週に2回以下がいいと言われています。

薬味・香辛料に含まれる塩分に要注意

 Igor Golovniov/SOPA Images/LightRocket via Getty Images Igor Golovniov/SOPA Images/LightRocket via Getty Images

塩分はほぼどんな薬味にも使われています。たとえば、ケチャップには大さじ1杯あたり160ミリグラムのナトリウムが含まれており、テリヤキソース・マリネ液には700ミリグラムものナトリウムが含まれています。醤油に至っては大さじ1杯になんと1,500ミリグラムものナトリウムが含まれているのです!そして多くの人が、大さじ1杯以上を食事に使っているのです。

米国心臓協会は、塩分の少ないものを使うことを推奨しています。たとえばホットソースやバーベキューソース、ケチャップは家でも作れます。サラダのドレッシングには無脂肪か「低脂肪」のものを選びましょう。そして、使う際には計量することをお忘れなく!

ジャガイモはどんな形であれ、血圧を上昇させる

A doctor speaks to a patient as a sphygmomanometer, or blood pressure meter, lies on his desk. Adam Berry/Getty Images YOSHIKAZU TSUNO/AFP via Getty Images

ジャガイモの中でもポテトチップスだけが血圧に悪いというわけではありません。2016年、科学者らは20年間以上にもわたる研究の成果をまとめたものを報告しました。その報告によると、1週間に4回以上もゆでたり、焼いたり、マッシュポテトにしたりしてジャガイモを食べる人は、高血圧症になる確率が11%も高いことが示されたのです。

ジャガイモに塩分を加えることで、確率はさらに上がります。フライドポテトを1週間に4回以上も食べる人は、高血圧症になる確率が17%も上がることが分かっています。適度にジャガイモを食べることでカリウムを摂取することができるものの、血糖インデックス値が高い食品であるため、ほどほどに食べる方がいいでしょう。

ミルクチョコレートとホワイトチョコレートは避けるべき

 Unsplash/@alphapixelstm Unsplash/@alphapixelstm

一般的に、カカオの割合が少ないチョコレートには、砂糖がより多く使われています。ミルクチョコレートチップ1カップには86グラム以上もの砂糖が含まれており、同量のホワイトチョコレートには100グラムもの砂糖が含まれています。オープンハートの研究によると、過度の糖分は、塩分よりも血圧に悪いということが明らかにされています。

一方、2018年のハーバードにおける研究で、ダークチョコレートは血圧を下げる働きがあるかもしれないと発表されました。ダークチョコレートには50%~70%ものカカオが含まれていることから、それに含まれる天然フラボノイドが血管を拡張させる働きをするのです。ただ、ダークチョコレートにはフラボノイドが50ミリグラム含まれていますが、ミルクチョコレートにはわずか16ミリグラムほどしか含まれていないことに注意しましょう。

缶詰の豆には塩分が多く含まれている

A store displays shelves of Heinz beans. Education Images/Universal Images Group via Getty Images Education Images/Universal Images Group via Getty Images

元々、豆には血圧を下げる働きがあります。しかし、缶詰の豆には保存料としてナトリウムが大量に加えられています。たいていの場合、缶詰の豆には1,000ミリグラム以上ものナトリウムが含まれています。缶詰から出したときに豆を水洗いすることを勧める人もいますが、それだけでは高血圧症の人には不十分です。

プリティキン(Pritikin)の医者によると、缶詰から出した豆を10分間水につけ、その後水洗いすることで30%ほどナトリウムを取り除くことができるといいます。つまり、缶詰に1,000ミリグラムのナトリウムが含まれている場合、水につけてから水洗いしても700ミリグラムのナトリウムは残っているということになります。これでは缶詰の豆が健康に良いとは言えません。

特定の植物油を使わないこと

A woman measures her blood pressure at her kitchen table. BSIP/Universal Images Group via Getty Images BSIP/Universal Images Group via Getty Images

植物油の中にはオメガ6脂肪酸など、血圧を上げる物質が多く含まれるものがあります。2019年のオープンハートの研究によると、オメガ6脂肪酸は大量に含まれるリノール酸によって血圧を上げる働きがあると示されています。残念ながら、こうしたオメガ6脂肪酸は多くの食品に含まれています。

2011年の研究では、ヤシ油と大豆油を与えられたネズミの血圧は著しく上昇したことが確認されています。オメガ6脂肪酸が多く含まれるその他の植物油としては、ヒマワリ油、コーンオイル、綿実油などが挙げられます。キャノーラ油には他の植物油よりも有害なオメガ6脂肪酸は少ないとされていますが、オリーブオイル、ココナッツオイル、アボカドオイルなど、より健康的な調理油を選ぶようにしましょう。

高脂肪の全乳の代わりに

Dairy products are on shelves inside of a refrigerator in Shaw's grocery store. Jeffrey Greenberg/Universal Images Group via Getty Images Jeffrey Greenberg/Universal Images Group via Getty Images

高脂肪食品は血圧を上昇させますが、これは脂肪分たっぷりの牛乳でも同じことが言えます。全乳は飽和脂肪が多く含まれ、1杯に8グラムの脂肪分と4.5グラムの飽和脂肪分が含まれています。米国心臓協会は、こうした飽和脂肪分は動脈壁に蓄積するため、飽和脂肪分を避けることを推奨しています。

一方、低脂肪乳には高血圧を緩和させる働きがあります。2014年、6万人以上にも及ぶ調査を分析した結果、研究者らは、1日に低脂肪乳を2杯飲むことで高血圧症のリスクを下げることができると結論づけています。低脂肪乳に含まれるカルシウム、カリウム、マグネシウムが血圧を下げる働きをするのです。

ザワークラウトの塩分に注意

Cook adds Morses sauerkraut to a pan. Gregory Rec/Portland Press Herald via Getty Images Gregory Rec/Portland Press Herald via Getty Images

ザワークラウトは塩分を多く含む発酵食品です。ザワークラウト1カップには900グラム以上ものナトリウムが含まれています。減塩のものを選ぼうと思うのであれば、生の自然発酵させたザワークラウトしかありませんが、まったく別物です。塩分さえなければ、適度にザワークラウトを食べることは血圧にも効果的です。

米国心臓病学会誌の研究によると、キムチなどの発酵食品を日常的に食べる人は体重も少なく、血圧も低いと言われています。ザワークラウトを食べる量に注意しさえすれば、これに多く含まれるカリウムのおかげで血圧を下げることができるかもしれません。

缶詰のスープに見られる大きなリスクBPA

Man has his blood pressure measured by Linda Williams, a medical assistant. Joe Raedle/Getty Images Joe Raedle/Getty Images

缶詰のスープに塩分が多く含まれているのは周知の事実です。しかし、2014年高血圧学会誌(ハイパーテンション)の研究では、より有害なBPA(ビスフェノールA)について記述されています。研究者らは、この化学物質により血圧は通常の16倍まで上昇する可能性があるとしています。BPAは缶やプラスチックの内側に使われている材料です。

他の缶詰食品と比べると、スープ缶には最も多くBPAが使われています。被験者の尿検査では、5日間缶スープを食べた場合、手作りのスープを食べた場合と比較して、1000%以上ものBPAが検出されています。缶スープを選ぶときにはBPAに注意しましょう。

ドーナツー食べるべからず

Close-up of man eating jam donut. Universal Images Group via Getty Images Unsplash/@bitter_fruitt

ドーナツは、高血圧の人にとっては特に、健康的とはほど遠いお菓子です。高血圧にとって最も有害な「糖分」を「油で揚げて」いるからです。2014年にニュージーランドで行われた研究によると、糖分を摂れば摂るほど、血圧は上昇することが示されています。ドーナツには平均して10~20グラムもの糖分が含まれています。

これだけでなく、一般的にドーナツのカロリーは300キロカロリー以上あります。そして、その多くは42%が脂質で、54%が炭水化物(糖質)からできているのです。その上、これを油で揚げるのです。つまり…、朝ごはんにはドーナツではないものを食べましょう。

栄養ドリンク、心拍数を変える

A man holds a can of Red Bull against the sunlight. Unsplash/@nate_dumlao Unsplash/@nate_dumlao

カフェインが多く含まれている他のドリンクと同じように、栄養ドリンクは血圧に影響を与えます。しかし、2019年の米国心臓協会の研究によると、栄養ドリンクは血圧だけでなく、心拍数にも影響を与えることが明かにされています。この研究で、900ccの栄養ドリンクを飲んだ人々は、摂取後30分間にわたって血圧と心拍数が上昇していることが確認されました。

この研究を行った研究者らは、高血圧症の人は栄養ドリンクを飲むべきではないと強調しています。高血圧症の人が栄養ドリンクを摂取することで、心拍異常を引き起こし、命にかかわる状態となる心室性不整脈のリスクが高まるのです。高血圧が気になるのであれば、カフェインはコーヒーなどから摂取しましょう。

ピクルス、ほどほどに

Chopped cucumber soaks in pickle jars. Idaho Department of Health and Welfare Idaho Department of Health and Welfare

ピクルスは確かに美味しいのですが、「塩分の多い」典型的な食品と言えます。中くらいの大きさのピクルスには最大でも800ミリグラムのナトリウムが含まれていますが、これは減塩食プログラムで推奨される一日の塩分摂取量の半分以上に相当します。2018年、リブ・ストロング誌の研究により、ピクルスなどの漬物を食べることで血圧が上昇することが確認されています。

塩分を多く含むその他の食品と同じく、ピクルスも適度な量であれば大丈夫なのですが、たとえばハムなどの加工肉やチーズなどと一緒にサンドイッチにして食べたり、ホットドッグなど塩分を多く含む他の食品と一緒に食べると、結果的に摂取される塩分量は多くなります。塩分は血管を圧迫し、血圧を上昇させます。ピクルスが好きなのであれば、食べる量に注意しましょう。

白米を食べない方が良い理由

A plate holds white rice and pork. Unsplash/@mikko_o Unsplash/@mikko_o

パンと同じように、米も種類によっては血圧に害をなすこともあります。精製された白米は最もリスクの高い米となります。米ぬかと胚芽を落とした白米は、玄米に含まれる栄養素をすべて失っています。ハーバードの研究によると、1週間に5杯以上白米を食べた人は、2型糖尿病を発症する確率が17%も高いことが明かにされています。

一方、白米でもガンマーアミノ酪酸(GABA)を含むものもあります。2015年の研究では、GABA米によって高血圧症の人の血圧が改善されたと報告されています。ただ、一般的に店頭で購入できる白米にはこうしたメリットはありません。

ピーナッツバターもほどほどに

Peanut butter is spread on a knife above a PB&J sandwich. Pinterest/Peg Fitzpatrick – Pinterest, Instagram & Social Media Tips Pinterest/Peg Fitzpatrick – Pinterest, Instagram & Social Media Tips

ピーナッツバターは高血圧症の食事にピッタリですが、ピーナッツバターにも色々あるので注意が必要です。多くのピーナッツバターには添加糖類や植物油が含まれていて、これが動脈を詰まらせる原因となります。半硬化油やヤシ油、大豆油などのナッツバターには注意しましょう。

米国心臓協会が推奨する高血圧食では、血圧を抑える少量のピーナッツバターは適度であれば良いとされています。その量としては、1週間に4~5回、大さじ2杯分とされています。全国ピーナッツ協会は、完全に水素付加が行われ、トランス脂肪酸をまったく含まない硬化油を使ったピーナッツバターを勧めています。

揚げ物は避けるべき

A person removes fried fish fillets from a frying pan. Dennis Anderson/Star Tribune via Getty Images Dennis Anderson/Star Tribune via Getty Images

アメリカンドッグ、チキン・テンダー、フライドポテトは決して健康的な食品とは言えません。特に、高血圧症の人にとってはリスクの高い食品です。2019年の研究では、こうした食品を食べれば食べるほど、血圧には有害となることが改めて確認されました。日常的に揚げ物を食べる人は、心臓疾患を発症する確率が14%も高いと報告されています。

この研究の前に行われた2018年の研究では、アメリカ南部の食生活(揚げ物が多い)は、17%も血圧を悪化させることが報告されています。米国心臓協会は(高血圧を予防・治療のために推奨している)ダッシュダイエットで、高血圧症の人は揚げ物を避けた方がいいと述べています。

インスタントラーメン、ミスチョイス

Dried ramen noodle packages are stacked on a store shelf. Getty Images Getty Images

インスタントラーメンは手軽とは言え、健康上のリスクを引き起こします。2014年の栄養学誌(The Journal of Nutrition)の研究によると、1週間に2度以上インスタントラーメンを食べることで、高血圧やメタボリック症候群のリスクが上がることが確認されています。さらに、体重増加に繋がる可能性もあります。

一般的なインスタントラーメン1袋には1,820ミリグラムのナトリウムが含まれています。これは、米食品医薬品局(FDA)が推奨する1日あたりのナトリウム摂取量の3分の2に相当します。さらに、インスタントラーメンは体が消化しにくいターシャリー・ブチルヒドロキノン(TBHQ)を保存料として使用しています。インスタントラーメンは、高血圧になりやすい食品なのです。

冷凍ポットパイ、塩分・脂質ともに多い

The frozen meal box is for a Marie Callender's chicken pot pie. Getty Images Getty Images

多くの加工食品と同じように、冷凍ポットパイには大量の塩分が使われ、1人分に1,400ミリグラムものナトリウムが含まれています。ちなみに米国心臓協会は、高血圧症の成人に対し、1日あたりのナトリウム摂取量として1,500ミリグラムを推奨しています。2人分食べてしまえば、この量をはるかに超えてしまいます。

さらに、冷凍ポットパイには飽和脂肪やトランス脂肪を含む脂質が40グラム以上含まれています。冷凍ポットパイ1人分を食べるだけで、結局その日の塩分や脂質の推奨摂取量を大幅に超え、食生活がめちゃくちゃになる可能性があります。ただし、家でポットパイを手作りすれば、塩分や脂質を大幅に削減して美味しく食事を楽しめるでしょう。

冷凍ピザ、体に良いことは1つもない

Annie's organic frozen pizza is cooked and lies on a cutting board. Cyrus McCrimmon/The Denver Post via Getty Images Julia Ewan/The The Washington Post via Getty Images

一般的なトマトソースとチーズには塩分が含まれています。これにナトリウムを使った保存料を加えると、まったく健康的とはかけ離れた食事になることは明らかです。冷凍ピザ製造会社のドクター・エトカーズやモリソンズなど、冷凍ピザの中には5グラムをはるかに上回る量のナトリウムが含まれているものもあります。ちなみに、高血圧症の成人の1日あたりの推奨ナトリウム摂取量は2.3グラムです。

国民健康協会(National Health Association)は、「成人は1日あたり6グラム以上塩分を摂取すべきではありません。」としています。冷凍ピザは1枚でこの量をゆうに超えてしまいます。そればかりか、冷凍ピザには脂質も多く含まれています。

バター、飽和脂肪を大量に含む

Close-up shot displays butter with toast. Jeffrey Greenberg/Universal Images Group via Getty Images Jeffrey Greenberg/Universal Images Group via Getty Images

バターには多くの飽和脂肪が含まれています。飽和脂肪は少しであればむしろ健康的とも言えますが、過度に摂取すると有害となります。2016年イラン神経学会誌(Iranian Journal of Neurology)の研究では、飽和脂肪を多く摂取するとおしなべて血圧が上昇すると結論づけられています。乳製品のバター1人分にはなんと7グラムもの飽和脂肪分が含まれています。

乳製品のバターはプロテインが摂取できて良いと言う人もいますが、実際にはバター1人分にプロテインは0.1グラムほどしか含まれていません。これだけでは、プロテインの摂取源としてはまったく効果的ではありません。

店で販売されているバナナブレッドは健康的とは言えない

Banana bread from Huckleberry is laid out on a cutting board. Jay L. Clendenin/Los Angeles Times via Getty Images Deb Lindsey for The Washington Post via Getty Images

バナナブレッドも健康に良いと一概には言えません。店で買ったバナナブレッドであれば、1人分あたり20グラムの糖分に9グラムの脂質(ほとんどがトランス脂肪酸)が含まれている可能性が高いと言えます。糖分も脂質も、米国心臓協会が高血圧症の人に避けるべきとして挙げている成分です。

しかし、家で作ったバナナブレッドは違います。栄養士のメーガン・ウェアによると、バナナには血圧を抑える働きがあります。砂糖を控えめにして全粒粉を使用すれば、健康的なバナナブレッドを楽しむことができます。

白い食パンは塩分が多い

A boy spreads butter on white bread. William Gottlieb/CORBIS/Corbis via Getty Images Digital Light Source/Universal Images Group via Getty Images

信じられないかもしれませんが、店で販売されている白い食パンの多くに塩分が使われています。たとえばサラ・リーの食パン1枚には130ミリグラムもの塩分が含まれていて、これは1日あたりの推奨ナトリウム摂取量の6%に相当するのです。これだけだと少なく感じられるかもしれませんが、食パン2枚を使って、ハムなどの肉やピクルス、調味料などを挟むと、高血圧に繋がりかねない塩分たっぷりのサンドイッチが出来上がります。

英国血圧誌(ブロッド・プレッシャーUK)は、減塩または塩分が使われていないパンを推奨しています。近くのパン屋さんで塩分を使っていないパンを頼むか、自分でパンを焼くのもいいでしょう。また、ダッシュダイエットでは全粒粉パンを推奨しています。

ベーコン、百害あって一利なし

Bacon cooks in a frying pan. Joe Raedle/Getty Images Education Images/Universal Images Group via Getty Images

ベーコンは美味しいけれど、栄養的な価値はほとんどありません。ベーコン1人分には、1日あたりの推奨脂質量の4分の1が含まれていて、さらにそのほとんどが飽和脂肪分なのです。2011年、高血圧学会誌(ハイパーテンション)の研究では、飽和脂肪分を多く摂ると血圧が上昇することが報告されています。

「ベーコンは世界でも最も体に悪い食べ物の1つだと思います。」心臓血管外科医のオミド・ジャバドはフォックス・ニュースに語っています。「ベーコンは単に脂質とコレステロールの塊ですからね。」その上、ベーコン1人分には270ミリグラムものナトリウムが含まれていることもお忘れなく。

ハッピーアワーはパスしよう

A glass sits on a living room table. Unsplash/@bradneathery Unsplash/@bradneathery

高血圧の人は、アルコール摂取量にも気をつけなければなりません。2019年、米国心臓病学会の研究において、研究者らは適度なアルコール摂取でさえ血圧を上げると結論づけています。1週間に7~13杯飲むだけでも、高血圧に悪影響を及ぼすのです。

研究者らは、アルコールから得られるカロリーか、または肝臓への負担によって血圧が急上昇するのだろうと推測しています。いずれにせよ、ハッピーアワーを控えた方がいいでしょう。65歳未満であれば、1日に2杯以上は飲まない方が良さそうです。65歳以上であれば1日に1杯だけにしておきましょう。

中華料理のテイクアウトにもご注意を

Customers eat lunch at Tasty Dining, a Chinese style restaurant. Ricardo DeAratanha/Los Angeles Times via Getty Images Ricardo DeAratanha/Los Angeles Times via Getty Images

中華料理にたくさんナトリウムが使われているのは周知の事実ですが、実際にどのくらいの量使われているのかについては、ほとんど知られていません。フォックス・ニュースによると、一般的な牛肉とブロッコリー炒めには3,000ミリグラムもの塩分が含まれていると言います。米国心臓協会は高血圧症を患う人に対して、ナトリウム摂取は1日1,500ミリグラムまでを推奨しています。

1回の食事だけで、1日の推奨摂取量を2倍摂りたいと思う人はいないでしょう。確かに中華料理の中には減塩のものもありますが、テイクアウトやファストフードは体に良いとは言えません。どこか違うところで買うようにしましょう。

缶ジュースを避けるべし

 Anna Hecker/Unsplash Anna Hecker/Unsplash

前出の通り、缶詰食品は血圧に有害となることが分かっていますが、缶ジュースも同様であることを知っていますか?2014年、韓国の科学者らが瓶ジュースと缶ジュースを比較したところ、缶ジュースは瓶ジュースと比較して16倍も血圧を上げることが確認されたのです。

これは缶ジュースに含まれるBPAが原因です。研究者らによると、ビスフェノールAはエストロゲンなどホルモンの働きを阻害し、血圧が不安定になってしまうのです。発泡水やアイスティーが飲みたいのであれば、缶に入っているものは避けるようにしましょう。

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